コーチの役割
コーチの役割はいろいろとありますが、重要なところはクライアントを元気にし、モチベーションを高めていくことだと言えます。つまりそれはクライアントの状態を把握し、暗いムードの中からも明るい材料を共に探していきながら、小さな喜びの芽を探り当てることは、それはまさに人生の金鉱脈を掘り当てることになるでしょう。
私の体験
自分自身がネガティブ志向に陥ってしまい、もう今いる会社ではやっていけない。限界を感じて、また精神的にもまいってしまい、苦痛に満ちた日を過ごしていました。ボーナスは半額になってしまい、やった仕事を評価されず、そんな会社で仕事しても誰からも認められない。そんな時にKコーチと出会いました。この出会いがとても大きかった。
何故なら、自分で一生懸命働いているこの状況を認めてもらい、誉めてくれるのはKコーチしかいなかったのですから。Kコーチに仕事内容を認めてもらい、誉めてもらい、励ましてもらうことで、事実を受け入れて自分に対してOKを出せるようになりました。
それはマイナスの塊の中に一筋の光を当てることで、マイナスの塊が砕けてプラスに変容していくようでした。
“自分に対してOKを出す”これができるようになったとたん、これだけ苦痛な状態のはずなのに、セッションでは楽しい話をたくさん話している自分がいました。それだけコーチングで変化することができたのです。
辛い状態を否定的に捉えなくてもいいのです。こんなに辛い状態にあるんだなとまずは噛み締めることです。噛み砕いた後に受け入れていきながら、事実を受け入れ自分にOKを出して解釈すると気持ちが楽になってきます。事実を受け入れ自分にOKを出して解釈すると→ポジティブな解釈ができる
日々の生活の中でネガティブな捉えることからポジティブに捉えるように転換していきましょう。
解釈の仕方
●ネガティブな解釈
- 上司から仕事内容について叱られ、自分の意見を否定されてしまった。
○ポジティブな解釈
- この人のいうことを聞いてやっていけばレベルアップ できるかもしれない
- この人のおかげで仕事の厳しさを教えてもらうことができる。
●ネガティブな解釈
- 上司から失敗したことを厳しく叱られ、窮地に追い込まれた。
○ポジティブな解釈
- こんなに厳しい意見を言ってくれるのはこの人だけしかいない。貴重な存在だ。
- 仕事への思いや理論は勉強になる
●ネガティブな解釈
- 今日も満員電車ですし詰め状態。
どうしてこんな目をして会社に通わないといけないのだろうか?
○ポジティブな解釈
- 今日は電車の中からきれいな景色が見えて季節感を味わうことができた
- 電車で考えていたら仕事上の素晴らしいアイデアが浮かんだ
- すし詰め状態で踏ん張りがきいて足腰のとても良い運動になった
●ネガティブな解釈
- 職場で無視されている感じがする
○ポジティブな解釈
- 誰にも邪魔されない空間を満たすことができる
- 自分のやりたい仕事をマイペースで仕事ができる
? 会社に出て仕事をしていると毎日辛いことが多い
? その現状を被害者意識で捉えてしまうと辛くなってしまう
? しかし現状の解釈の仕方を変えてみると随分違う景色が見えてくる
事実を受け入れ自分にOKを出して解釈できると
? 自分の存在意義さえ否定しまう状態でもその日に起こった小さなよい出来事をきちんとみつけることができる
? その結果、マイナス志向から脱却できる
日々辛いと感じながら生きている人もマイナスの中から小さな喜びの芽をみつけるためには、上手くいかないことを人のせいにして考えるのではなく、自分を主体に考えていくこと。また、上司はこうあらねばならない等とレッテルを貼らないことです。そして今の環境を受け入れて、プラスの芽を探していくことができるととても楽な気持ちになります。
しかし皆それぞれが過去からの体験の積み重ねで常識的に持っているものや感情が、現実を受け入れる時に邪魔してしまう場合があります。その際に1人で全て解決していくには難しい場合もあります。コーチと一緒に取り組む内容はここです。
過去からの体験で強く信じ込んでいるものや、強い思い込み
これらは皆もっているもので決して悪いというわけではありません。しかし体験の積み重ねで体に染み込んだものはそう簡単には抜けません。しかし伴走者と立ち向かうことで事実を受け入れて自分に対してOKを出せるようになるのです。それがコーチングではないでしょうか?
余談になりますが、ある研修会社は、新採用だけを推奨し、中途採用で人を採るなといいます。それは過去からの積み重ねがマイナスに作用することを恐れているからです。それくらい過去から染み付いたものは簡単に抜けないというということでしょうか?
コーチングの体験談
2007年の夏休み、コーチングについての講演会で興味を持ち、高橋さんのコーチングを申し込みました。毎回のセッションでは、その時々の自分のコミュニケーションの課題や勤務先での出来事に対する考え方に多くの示唆を与えていただきました。
日頃、教師という立場で中学生の前に立っている自分を見つめ直すことのできた時間でもありました。
4年前からうつ病の治療をしている自分にとって、他人と会話をすることに少なからず恐怖を感じていましたが、毎回のセッションは、高橋さんの巧みな誘導で、時間を忘れて話すことも多くありました。自分では気づかなかった自分に出会える時間でもありました。「3ヶ月先にどうなっていたいですか?」「今のあなたと同じような悩みを持った生徒になんと声をかけますか?」答えを探すうちに気づかなかった自分に出会えました。
自分の趣味として、セントポーリアの花を育てることと答えることが恥ずかしいくらいの悲惨な世話の状況だった花たちが、今は、48個の新しい花も増えて生き生きとした葉の色で成長しています。
セッションの中で趣味の話になったとき、あまりに悲惨な世話の状況であることを恥ずかしく思い、一つの花を植え替えることからここまで、成長させることができました。高橋さんとの会話の中で、趣味の話が弾まなければ、枯らさない程度の水やりしてなかった自分を変えることはなかったかもしれません。
車を廃車にして、バイクに乗ろうと決意しました。かっこよくいえば、この先の人生、権威に寄りかからず、できあいの学問に寄りかからず、一人で生きていくことを寂しく決意したということでしょうか。
高橋さんのコーチングを受けることで、勇気や励ましをたくさんいただきました。本当にありがとうございました。
(愛媛県在住/46歳/男性)
この方の場合、趣味は花の世話ですと言える状態になりたいのに、枯らさない程度の世話しかできておりませんでした。しかしその状態の自分にOKを出したことがきっかけで、48個の鉢植えを育てることができたのです。そこからの快進撃は目を見張るものがありました。
しかしセッションの序盤では花の世話をすることが、この方の快進撃のきっかけになるとは、想像もつきませんでした。それくらい本人にしかわからないきっかけ、気がかりがあるということです。その解決方法は正に、答えはクライアントに中にあるということでしょうか?
外から主観的に見ようとしても内側の真実が見えないものなのです。クライアント側の視点で話しながら真実を一緒に探す。
コーチとクライアントが一緒の方向で話しを繰り返すことで小さな喜びの芽を一緒に見つけ、大きく開花させていくことができるのです。